特定空き家の解体工事 略式代執行
2023年02月15日
近年、世間で大きく問題となっている空き家。
何度もこのブログで「空き家の問題」について触れてきました。
岐阜市で空家対策特別措置法に基づき、所有者の分からない木造平屋の一戸建て住宅の、略式代執行による解体工事を始めたと2022年7/21付の新聞記事にあがっておりましたので、少し振り返ってみたいと思います。
【 倒壊の恐れ 特定空き家 】
《 岐阜市が初の略式代執行 》
岐阜新聞Webの記事によると、空家対策特別措置法に基づき、所有者が分からない木造平屋の一戸建て住宅の、略式代執行による解体工事を始めたとのこと。空き家は45.6㎡、壁が崩れて柱がむき出しなっている箇所があるほか、入り口のブロック塀は所々崩れており、老朽化しているとのこと。
2015年に近隣住民が管理に問題があるとして市に情報提供をし、市は所有者不明の状態に加えて、建物に倒壊の恐れがある判断して、2021年8月に「特定空き家等」に位置付けていたそうです。
《 なぜ所有者不明の空き家に❓ 》
そもそもなぜ空き家になってしまったのでしょうか。こちらも岐阜新聞Webの記事によると、建物は建設時から登記がされておらず、所有者不明の状態になっていたそうです。土地の所有者は数十年前に亡くなり、相続の権利を持つ親族は10人以上いるが、相続の手続きはないとのことです。
相続の権利を持つ親族が10人以上いると分かっていながらも、相続の手続きがないがために、それら親族に責任を求めることもできず所有者はいないという状態になってしまったのでしょう。
《 相続しないのはなぜ❓ 》
あくまでも私見ですが、今回の場合は土地の相続の権利を持つ親族が10人以上もいて、所有者が亡くなって数十年もの間に相続の手続きがないということは、その土地を所有するメリットが無いがために相続放棄をされたのではないでしょうか。仮に解体費用が200万円として、諸経費込みで200万円以上で売れる、駐車場・賃貸などで数年後には元が取れるような土地であれば良いですが・・・。
それがしにくい立地条件なのではないでしょうか。他にも相続税などの絡みもありますしね。
【 まとめ 】
空き家の維持・管理には費用が掛かります。また、適切な維持・管理を怠ると重大な事故や事件を起こしかねません。そして、その責任は持ち主にあります。
空き家の持ち主となった場合、売却するにすても、解体処分するにしても、維持しながら活用するにしても、速やかに将来のことも踏まえて、空き家をどうするのか考えておくのが良いでしょう。
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