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空家法に基づく略式代執行の実施 飛騨市

朝晩は若干の肌寒さを感じ、日中は車を運転していてもエアコンは不要で外の風が心地よくなってきました。急な寒暖差で体調を崩す人もいるようです。日々の体調管理に気を付けましょう!

 

 

 

 

 

先日、とあるネットニュースで「倒壊の恐れがある空き家 代執行で解体へ 岐阜県飛騨市」というのを目にしました。解体にまつわることなので少し掘り下げてみます。

 

 

 

 

 

略式代執行の概要

 

記事によりますと・・・

 

飛騨市は空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家法)に基づき、略式代執行による解体工事を市内2カ所の空き家で始めます。これは2015年に施行された空き家法に基づいて市が所有者に代わって空き家の適正管理を行うものです。

この日、倒壊により道路や歩道などをふさぎ、市民生活に支障をきたす恐れがある河合町と神岡町のそれぞれ木造2階建ての空き家に市職員と工事関係者が赴き、飛騨市役所総務部の職員が代執行の宣言を読み上げました。

2軒の空き家は、所有者が特定できないことから略式代執行での解体撤去となり、工事費用800万円余りは県の補助を受けて市の財源で賄われます。

 

とのことです。

 

 

飛騨市河合町も神岡町も令和3年3月頃に空き家法に基づき「特定空家等」に認定され、それから2年余りの期間をおいて代執行の実施となったようです。

 

  

 

 

 

 

略式代執行を実施する理由

 

※どちらも飛騨市ホームページによると

 

飛騨市河合町の場合
当該特定空家等は、建物の破損が進んでおり、倒壊の危険性が高まっている。
万が一倒壊した場合、隣接する市道との距離からも道を塞いでしまう恐れがある。
なお、当該特定空家は全ての相続人が相続放棄したことが明らかになったことを確認しており、除却等の義務を負う者を確知できない状況にある。
当該特定空家等を除却しない限り、地域住民の生命、財産、生活環境を確保することができないため、市が空家法第14条第10項に基づく略式代執行により除却することとした。

 

 

飛騨市神岡町の場合
当該特定空家等は、建物の破損が進んでおり、倒壊の危険性が高まっている。
万が一倒壊した場合、隣接する幹線道路である県道及び家屋前面が児童通学路であることからも、通行人や通行車両への被害を及ぼす恐れがある。
また、当該特定空家の所有者の所在や相続の状況が不明でこれ以上の進展が見込めなくなったことで、除却等の義務を負う者を確知できない状況にある。
当該特定空家等を除却しない限り、地域住民の生命、財産、生活環境を確保することができないため、市が空家法第14条第10項に基づく略式代執行により除却することとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【 まとめ 】

今回ご紹介した空家法に基づく略式代執行の例は「相続放棄または相続の状況に進展が見込めず、除却等の義務を負うものを確知できない状況にある」というものが根底にあります。行政は住変住民や市道・県道・通学路の安全を第一優先と考えますので、この状況にまでなってしまったら仕方のないことなのかもしれません。しかし、今回の空家法に基づく略式代執行により解体工事費用は、飛騨市の一般財源と県からの補助金をあてるようです。なんだかやるせないですね…。

とは言え、今回のこの2件の空き家は市道・県道・通学路に面した危険な空き家だったので行政が動いて地域の危険を排除してくれました。しかし全国には市道・県道・通学路に面していない相続放棄放棄された危険な空き家がたくさんあるんではないでしょうか。国をはじめとした行政には「相続放棄または相続の状況に進展が見込めず、除却等の義務を負うものを確知できない状況」にしない方法を考えてもらいたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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