空き家を放置しないための方法

2023年06月23日

今回は、少し前に「政府広報オンライン」にアップされていた記事を参考にしながら、空き家を放置しないための方法について掘り下げてみたいと思います。

まずは、こちらのブログや現場レポート等々でも、空き家を放置することのデメリットをご紹介してきましたが、改めてまとめてみます。

空き家を放置していると・・・

● 「外壁材や屋根材の落下」「家屋の倒壊」など保安上危険な状態になる

● 「ごみの不法投棄」「悪臭」「ねずみや野良猫、害虫の繁殖」など衛生面や景観の悪化

●「不審火や放火」「不審者の出入り」など地域防犯性の低下

空き家は所有している自分たちだけの問題ではなく、近隣住民にも大きな影響を与えます。外壁材や屋根材の落下、火災などによって通行人や近隣住民・近隣家屋に損害を与えてしまうと、損害賠償責任を問われる可能性もあります。

また、自治体から「特定空家等」と認められてしまうと、罰則が適用されることもあります。そして「特定空家等」には、固定資産税の特例措置が適用されないため税負担が増えます。

　空き家を放置しないための方法

①空き家について相談する・選択肢を知る

相続や引っ越しなどで空き家を所有することになった場合、今後どうしたらいいか分からない、何とかしたいが何からするべきなのか分からない、どこに相談すればいいのか分からない・・と当事者だけで悩んでしまうことが多いんじゃないでしょうか。

まずは、空き家の所在する自治体に相談してみましょう。その他にも、弁護士・司法書士・行政書士・宅地建物取引士・不動産鑑定士・土地家屋調査士・不動産業者・建築工務店・リフォーム業者・解体業者・リサイクル業者・金融機関なども相談に乗ってくれます。

②空き家バンクに登録する

空き家を“売りたい・貸したい”と考えているなら、不動産業者に相談するだけでなく、「空き家バンク」に登録しておく方法があります。「空き家バンク」は全国の約７割の自治体に設置されています。空き家を“買いたい・借りたい”人が登録された物件から希望にあったものを検索できるようになっております。「空き家バンク」を設置していない自治体もありますので、やはり空き家の所在する自治体に相談・確認をしてみましょう。

③空き家をリフォームする

空き家を売りたい・貸したいという考えであれば、事前にリフォームをすることも方法のひとつです。ただし、「キッチンやお風呂・トイレなどの設備を新しくする」「部屋の間取りを変える」「外壁を塗りなおす」など様々です。不動産業者やリフォーム業者に相談をしてみましょう。また、自治体によっては諸条件はありますが補助金を受けられる場合もあります。やはり空き家の所在する自治体に相談・確認をしてみましょう。

④空き家内の家財を片付ける

「売る・貸す・使う・解体する」いずれの場合でも頭を抱えるのが、不要な家財です。箪笥やベッド、ダイニングテーブルなど、どのように処分していいかわかりませんよね。廃棄やリサイクルに向けた家財の分別・遺品の整理などをしてくれるサービスもありますので活用してみましょう。また、自治体によっては一般廃棄物収集運搬業者を紹介してくれますので相談してみましょう。

⑤空き家の管理サービス・活用サービスを利用する

忙しかったり、空き家が遠くにあったりして自分で管理できない場合は、有料の管理代行サービスを利用しましょう。サービスの内容や費用は事業者によって様々です。地域で活動するNPO法人やシルバー人材センターによるサービスもあるようです。自治体によってはNPO法人や民間事業者と提携などを行い、サービスを紹介している場合もありますので確認してみましょう。

⑥空き家を解体する

老朽化した空き家や特定空家等に指定された空き家を解体する際には、国や自治体の補助金を受けられることもあります。また、民間事業者と連携し、解体業者の紹介などを行っている自治体もあります。

【まとめ】

最初の方で、空き家を放置すると・・ということで、様々な危険性や不安要素をあげました。空き家を所有している方は、それら空き家に潜む危険性は十分承知していると思います。

しかし、何をどのように、どこから対処していけばいいのか、どこに相談したらいいのかが分からない方が多いんじゃないでしょうか。

まずは自治体に相談をして、どのような対処方法・選択肢があるのかを知ることから始めてみましょう。いろんな対処方法・選択肢を知り、ご自身にあったものを選んでみてはいかがでしょうか。我々は解体業者なので、空き家の解体のご依頼は願ってもないことなのですが・・空き家を解体するだけが空き家問題の解決策ではありません。ご自身にあった解決策をまずは知ることから始めましょう。